「忘れられない恋がある」
「ふと彼を思いだしてしまう」
「次の恋にいける気がしない」
わかりますよ。深く心にのこった恋ってありますよね。
他の男性を探したほうがいいのかもしれない。次の恋をさがした方がいいのかもしれない。復縁なんて求めないほうがいいのかもしれない。なのに忘れられる気がしない──そういう恋のことです。
今回のテーマは「忘れられない恋を忘れる方法(忘れた方がいいのか?)」です。
いま、そんな貴女を救うためにキーボードを叩いております。読むだけでセラピー効果のあるコラムなので(そういう心理テクニックを散りばめています)ぜひ最後までお読みいただければ嬉しいです。
貴女の心のなかに海の底の貝のように重くのこっているもの。それが軽くなればと思っています。もちろん自分の心とむきあうのはしんどいですよね。しかし、ここらで少しむきあってみませんか?
貴女が次に踏みだせることを願って。
読み終えたときに、ちょっと前向きになれていることを約束しますよ。
そもそも忘れられない恋は忘れるべきなの?
結論からいうと「NO」です。
むしろ忘れようとしても忘れられるものではありません。だから困っているんですよね。
そもそも人間は「わざと忘れる」ことができないのですよ。むしろ「忘れよう忘れよう」と考えるほどに、こだわっていることになります。その強い想いが脳にこびりついてしまうのですね。
だから「あの恋を忘れるべきだ!」と考えるほどに苦しくなるのです。それは不可能だから。
なぜ恋を忘れられないのか?
つまりは人間の脳がそんなふうにできていないから。悲しいことに。
それを受け入れることからスタートです。そして、だからこそ「忘れられない恋」について大事にしなくてはならない考え方があるのですよ。
その恋愛を否定しないことが回復につながりますよ
それは「その忘れられない恋を認めてあげること」です。
貴女なりに、その恋を忘れたくなる理由があるのはわかります。そのせいで辛い瞬間があるのもわかります。次の恋に踏みだせないのもわかります。思いだすたびに胸が苦しくもなるのでしょう。
しかし、だからこそ、その気持ちを「昇華(良いエネルギーに変えること)」しなくてはなりません。
言葉を変えると、叶わない想いを成仏させるようなものです。
いつまでも「あの恋は忘れるべきだ。いや、忘れたほうがいいのかな?」と、ずるずる引きずっていてはいけません。それでは執着や未練になってしまいますから。出口のない迷路のまんなかで、頭をかかえてしゃがみこむようなものです。どこにもいけません。
──ちょっとキツい言葉をすみません。
しかし人生は貴女が想像するよりも長いのです。私たちは、常に、次の恋に進まなくてはなりません。どう考えても、貴女は、幸せにならなくてはいけないのですから。
それに、かつての恋心を「いけないものだった」と否定してしまうと、貴女の恋心が、かわいそうじゃありませんか。あんなに頑張ったのに。むしろ(その方法をこれから紹介するのですが)大事にしてあげるべきだと思うのですよ。
ここで、もう一度本題にもどりましょう。
この「忘れられない恋は忘れた方が良いんでしょうか?」という恋愛相談を受けるときに。
いつも私がする話があります。催眠心理療法のメタファーというテクニックを使ったものです。読むだけでも効果があるでしょう。ぜひ味わうように読んでいただければと思います。
貴女は〝その本〟を読み終えなくてはならないのですね
「貴女は〝その本〟を読み終えなくてはならないのですね」
恋を忘れられないと相談されたときに、こう語りかけることにしています。
よろしいでしょうか。貴女にとって「忘れられない恋」は「読み終えていない本」なのですよ。読み終えた感じがしていないから思いだしてしまうのです。たとえば一冊目を読み終えていないのに、二冊目(次の恋)を読もうとしても集中できるものではありませんよね。
そうです。貴女がすべきなのは「本を読み終えること」なのです。それが、どんな結末であっても──たとえバッドエンドであっても。
どんな感覚が胸にやってきたら、読み終えたことになるのかは貴女におまかせします。すでにピンときているのかもしれませんし、まだ、じわっと理解できそうなくらいかもしれません。ゆっくりいきましょう。貴女なりのペースで読み終えていきましょう。
そして最後のページをめくってください。
そのあと、ゆっくり裏表紙も閉じましょう。
あわてる必要はありません。裏表紙をながめて、本を手にとって、表紙や背表紙をながめてもかまいません。映画をみたあとにパンフレットをながめると、じわっと胸にこみあげるものがありますよね。そんなふうに余韻にひたるのも大事ですよ。
すぐに片づける必要はありません。机の上において、しばらくながめるのもいいでしょう。そのまま日常生活をして、ふと目の端にとめては、また、ながめる時間を作ってもいいでしょう。
やがて「ああ、本棚に入れてもいいかも……」と思えるときがくることもあるでしょう。
そんなときは、そっと、心の奥の本棚にいれることもできます。
そのとき、貴女は、本棚にいくつもの本が並んでいることに気づくはずです。
過去の恋だけではありません。懐かしい本棚には、家族との幸せの時間、友人との楽しい時間、ひとりだけの時間、いろんな本があるのです。それぞれの色や質感を味わってください──そうやって色んな本を並べていくのが貴女の人生なのですよ。
そのなかに手もとの一冊をいれることもできます。
いまでもいいですし、もう少しあとでも構いません。もちろん、ときおり見返してもOKです。ホコリをはらって、ぱらぱらページをめくり、懐かしい記憶にひたるのも悪くないものですから。
さて、その瞬間か、しばらくしてからかはわかりません。
いくぶん心がスッキリしているのを感じるはずです。頭にすずしい風が吹いて、身体の内側にポジティブなエネルギーが生まれているのに気づくはずです。すると、ふと次の本を読みたくなるかもしれませんね。だとするなら──どんな本を読んでみたいですか? いつ探しにいきますか?
なにしろ、貴女は、まだまだ本棚を埋めなきゃいけませんからね。
秘めた想いのぶんだけステキな女性になれる
ちょっと物語調になってしまいました。
もちろん、すべてに意味があります。いろんなものをこめてあります。しかし、ここは貴女の心を軽くする場所であって、その種明かしをする場所ではありません。たんに貴女のためにセラピー的なことを試みたのだとお受け取りくだいませ。
心が辛くなったときには、何度だって、読み返していただければと思います。少なくとも、私は、貴女の救いになることを願って書きました。
忘れられない恋は忘れるべきではありません。
ただ心の奥の本棚に整理しておけばいいのだと思います。美しいアルバムみたいに。
誰にもいえない想いを秘めたぶんだけ、ステキな女性になるってもんです。貴女のまわりの立派にみえる人たちも、そうやって生きてるんですよ。
貴女に幸せが舞いおりることを祈っております。
▽YouTubeでは、忘れられない恋を忘れられる「別の」方法を紹介してます
▼インスタライブでいうてた浅田さんが執筆のときに使ってるスタンドとキーボードです。
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