「なんか、恋ができないんだよなあ」
「前はもっとドキドキ恋愛できたんだけど……」
「最近恋ができなくて」
お嬢さん、こんなことを考えていませんか?
ちょっと黄色信号かもしれませんよ。実は「昔のようなドキドキした恋愛をとりかえしたい」と考えていると、どんどん恋を逃してしまう可能性があるのです。
おどろかせてすみません。しかし貴女が幸せになるためには、すごく大事な話です。
今回のテーマは「昔のようにドキドキした恋愛ができないときの対処法」です。
昔のようなドキドキした恋愛を探しているけど、みつからない方へ。特に役立つと思います。貴女の恋が前に進むことを願って書きますね。
なぜドキドキした恋愛ができなくなるのか?
結論からいきましょう。
あえて言い切ると「そもそも私たちは昔のようなドキドキする恋愛はできない」のです。
日本刀みたいにバッサリすみません。しかし、どうしても、そこを認めることからスタートしなくてはならないのです。次の恋愛に進むために必要な考え方につながりますから。
さて、なぜドキドキする恋愛ができないのでしょう?
その答えは「私たちが大人になっていくから」です。
すごく大雑把にいえば、大人になると、心が落ち着いてくるのですね。
いろんなことを経験して、なにかと感情にふりまさわれることが少なくなるのです。責任ある立場になって、社会のルールを守って、他人の事情を気にかけるようになって、以前のように、自分の気持ちを突っ走らせるだけでは生きられなくなるのです。
それなりに生きると「自分の心の扱い方」を学んでくるというわけです。
まあ、わかる気がしますよね。
成長するごとに、年々、昔のように、好きな人からLINEの返信があれば天国にも昇る気持ちになって、返信がなければ地獄に突きおとされた気持ちになって、真夜中でも彼から呼びだされたら全速力でメイクをしてかけつける──という「はいどうぞ!!!いらっしゃいませこんにちは!!」と自分のすべてを丸ごと投げだすようなドキドキした恋愛ができなくなるのです。
そのうち真夜中に呼びだされても「時間考えてくんない?」と冷めた自分が生まれてくるわけですね。
もちろん、これは悪いことではありません。むしろ素晴らしいことです。それが「大人として社会の一員」になるということですから。しっかり成長している証拠ですよ。
ただ、そのせいで「大人になるとドキドキする恋愛(我を忘れる恋愛)ができなくなる」ということなのです。大人になると子供用のシューズをはけなくなるように。
もちろん寂しいのはわかります。
あんな恋はもうできないのかと考えるとショックですよね。あのドキドキした感覚がわすれられないというのに──どうか大事にしてあげてください。その感覚は、貴女のなかで、すごく大事な記憶になってくれることでしょうから。ちょっとビターですが、そう考えるしかないのですよ。
さびしくても卒業の日はやってきます。卒業式に出たくないからといって、学校の教室にのこっても、余計、さみしくなるばかりですよね。みんな卒業していくから。悲しいけど、貴女は、次に進まないといけないようです。次の場所で、また新しい出会いがあると信じながらも。
私たちは、大人にならないといけないのです。
そろそろ「大人の恋」をしなくてはならないのですよ。
とはいえ、この話はここで終わりではありません。これからの恋の話をしましょう。いつだって大事なのは、過去を惜しむことよりも、未来について考えることですからね。
大丈夫ですよ。恋の形が変わるだけですから。
卒業しても、また素敵な出会いはあったでしょう?
「理性の恋」でも幸せになれるんじゃない?
いわば昔のドキドキする恋愛は「感情の恋」でした。
彼のことを考えるだけでも脳内麻薬が蛇口をひねった水道水のようにドバドバながれおちて感情うごきまくりの大恋愛です。もちろん、これを否定するわけではありません。それが幸せなのもわかります。
ただ「大人の恋愛」をはじめるには、もうひとつ大事な要素があります。それをトッピングさせてほしいのです。ドキドキした恋愛に、ちょっとした考え方を足したいのです。
それは「理性の恋」です。
ドキドキはしないかもしれません。ただ理性でも「この人は私を幸せにしてくれるだろうか?」と考えてほしいのです。生まれ持った感情ではなく、貴女が生活しながら身につけてきた理性で。いろんな常識や、価値観や、経験則に照らし合わせてみるのです。
・穏やかなムードか?
・食事のマナーはきれいか?
・ちゃんと話を聞いてくれるか?
・お金に汚くないか?
・不機嫌にならないか?
・嘘をつかないか?
・他人にやさしいか?
理性ならではのチェックポイントもあるはずです。なんとなくハズさなさそうですよね。これは当たり前といえば当たり前ですが、すごく大事ことなのですよ。
同時に、これは恋愛を失敗しないコツでもあります。
というのも「感情の恋」とは、まさに、こうしたチェックポイントをすっ飛ばして「アリか?ナシか?好きか?嫌いか?」だけで判断するというものでした。
いわばアタリとハズレの振れ幅が大きいのですね。相手の人間性とは関係なしに、本能が惹かれるかだけに重きをおいていたから。とんでもなく悪い男に引っかかってしまうこともあるわけです。
もちろん本能で相手を選ぶことを否定しているのではありません。それだって恋の醍醐味です。ただギャンブルっぽくはあるだろう、という話です。
そこで「理性の恋」の大事さも提案したいのですね。私たちには理性も備わっています。ちゃんと言葉でものを考えられます。それくらいには大人になりました。だからこそ、それを使わないのはもったいないというわけです。
私たちは「感情の恋」に「理性の恋」を足すことで、より正しい判断ができるのではないでしょうか。安全に幸せをめざせるのではないでしょうか。少なくとも理性だからこそ、新しく、幸せな恋について考えられることもありそうですよね。
あのときと比べて、ドキドキは減るかもしれません。
しかし代わりに「大人の落ち着いた恋」ができるはずです。それも悪くないでしょう。
ぜひ「理性の恋」も大事にしてあげてください。
少なくとも貴女の感情と同じように、貴女の理性だって、貴女の幸せを望んでいるんですよ。
私たちは恋のやり方をアップデートしないとね
ドキドキする恋愛はもう手にはいらない。
でも、それは悲しむことではありません。きっと「新しい恋(理性の恋)」をするタイミングがきたということなのだと思います。古いものの終わりは、新しいものの始まりですよね。
もちろん「感情の恋」を捨てるということではありません。そこに「理性の恋」を足すというイメージです。珈琲にミルクをたして、カフェ・オレを作るみたいに。
生きるとは成長することです。それだけは止めちゃいけません。多少のさみしさは──子供時代にさよならするような──付きまとうものですけれども。私たちは常に恋のやり方をアップデートしていかなければいけないのですね。
さて、大人になることを恐れず、大人の恋をしてみましょうぜ。きっと新しい出会いが待っていますよ。楽しいはずです。約束しますよ。
貴女の恋が叶えられることを祈っております。
▼インスタライブでいうてた浅田さんが執筆のときに使ってるスタンドとキーボードです。